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SMARTのプリペイドLTE対応モバイルWi-Fiルータ

記事の概要

フィリピンの大手通信業者「SMART」のプリペイドLTE対応モバイルWiFiルータが新発売されたので使ってみた。

本体が大きめである点がネックであるが、予備バッテリが最初から付いている他、充電に便利なクレードルが同梱されており使い勝手が良い。

また、SIMカードが同梱されており、これを使うとLTEプランを1週間利用することができる。

元の記事を読む→ 【2014年01月12日:shimajiro@mobiler

劣悪なフィリピンのネット環境

フィリピンに滞在中のブロガーさんが書かれた記事です。別の記事の中に「寮で暮らしている」みたいなことが書かれてましたので、フィリピンに留学して英語を勉強しながら、ブロガーとしてのお仕事も並行してされているのかもしれません。最近こういう方がフィリピンでは増えてます。

さて、フィリピンに留学や旅行でやって来た日本人が頭を悩まされるのはインターネット環境の悪さです。留学エージェントのサイトには「ショッピングモールでは無料でWiFiが使えますよ~」とか、ホテルのサイトでも「WiFi完備!」とか書かれてるので安心してきちゃうんですが。そうは問屋がおろしません。

そりゃ彼らも商売ですからね。さすがにウソは書きませんが、都合の悪い事実は公にしません。それで来てみてビックリとなるわけです。

何にビックリするかというと、とにかくネットがつながらないのです。もちろんつながるところもあります。ですがフィリピンの多くの英語学校の留学生寮でネットがつながりにくく、多くのホテルでネット接続しにくい、時として接続できないこともまた事実です。

ルーターは無敵ではない

ではなぜフィリピンではネットがつながらないのか? 理由はWiFiにあります。

フィリピンは基本的に貧しい国ですので、インフラが整っていません。インターネットもそうでして、有線でやろうとすると、あちこちにLANケーブルを敷設しなければなりません。建物もそうです。既存の建物のすべての部屋にケーブルを敷設しようとすると多大なコストが掛かります。

そこでWiFiでやってしまおうとなるわけです。WiFiだったらケーブルとか使わずに電波を飛ばすだけで済みますから。しかしここで問題が出てきます。それはルーターです。

ルーター

留学生寮やホテルが有線なり無線なりで大本となるネット会社とつながります。そしてその電波を左の写真のようなルーターという機械を使って寮やホテルの中に飛ばします。その電波を自分のパソコンやスマホなどで受け取ってネットに接続する。簡単に言うとそういう仕組みです。

ところがこのルーターは、無限大に電波を飛ばせるわけではありません。また、どこまでも無限に飛ばせるわけでもありません。飛ばせる電波の量には限度があり、電波が届く距離にも限界があります。

するとどうなるか? 多くの人が一斉にネットを使い出すと、電波の量が足りなくなって激遅になったり、ついにはつながらなくなったりします。また、ルーターから遠い部屋では電波が届かないので、そもそもネットにまったく接続できないわけです。

英語学校もホテルもコストはかけない

そこで留学に来ている学生やホテルの宿泊客が、学校やホテルのスタッフになんとかしてくれと苦情を言いに行くのですが。

苦情を言われたところでルーターの限界なんですからどうしようもありません。もちろん手はあります。ルーターの数を増やせば良いのです。でも、フィリピン留学って安さが売り物ですから、その安さをキープするため経営者はできるだけコストをかけないようにします。ホテルも然りで、そういうホテルはもともと安いんですから、ネット環境整備のために追加投資しようなんてしません。

僕も最初の頃はホテルに泊まるたびに文句行ってたんですが、最近ではフィリピン暮らしに慣れてきまして。ホテルにチェックインしたらまずは廊下のどこにルーターがあるかチェックして、もし自分の部屋がルーターから遠かったら、速攻で近い部屋にチェンジしてもらうようにしています。苦笑

スマホをルーター代わりに使う

では、留学や旅行でフィリピンに来て寮やホテルのWiFiがアウトだった時に何か解決方法がないのか? それが今回の元記事で紹介されているモバイルを使うという手段です。

イメージとしてはこういうことです。ドコモとかソフバンとかでスマホを使ってネットを見ることができますよね。あれって携帯電話の回線を通してネットに接続してる状態です。そこでさらに携帯本体からネットの電波を飛ばします。そしてその電波をパソコンやタブレットで受けてネット接続するということです。

上の方で同じようなことを書いていることにお気づきでしょうか。インターネット業者から受けた電波をルーターで飛ばし、それを自分のパソコンとかで受けてネットに接続する。それと同じように、ドコモやソフバンからネットの電波を携帯電話で受け、それを携帯から外に飛ばしてパソコンとかで受けてネット接続する。つまり、携帯をルーター代わりに使うということです。

そのために必要なのはSIMフリーのスマホです。iPhone5のSIMフリータイプとか、日本で業者さんに頼んでSIMフリーにしてもらったスマホとか、そういったものを日本からフィリピンに持ってきます。そしてSMARTとかGlobeとかフィリピンの携帯電話会社のSIMカードを買ってスマホに差し込みます。SIMカードはコンビニとかで売っており、身分証明書も何もなしでサクッと買えます。

そして携帯電話会社に決められたメッセージを送信するとネットに接続できるようになります。例えば僕はGlobeを使っていますが、電話番号8888に「Supersurf50」というメッセージを送信すると、50ペソで24時間つなぎ放題になります。それからスマホを操作してWiFi電波を発信させ、それを自分のパソコンやタブレットで受信すればOKということです。

ポケットWi-Fiを使う!

SIMフリーのスマホを持っていない人はどうすれば良いのか? それが今回の元記事で紹介されているポケットWi-Fiです。

ポケットWiFiというのは携帯会社から受けたネット接続の電波を外に飛ばす機械です。さっき書いた、スマホから電波を飛ばすのとまったく同じです。要は、スマホから通話やショートメッセージなどの機能を省いて、インターネットの電波の受信と発信だけができるってことです。

これ、フィリピンでも安いものは数千円で替えますが、日本でアマゾンとかで安く買って、それをフィリピンに持ってきて使うという方法もあります。もちろんSIMフリーであることが必須ですが。

フィリピンはとにかくあらゆるインフラが整っていません。留学生寮やホテルでネットにつながらないなんてことは特別でもなんでもない日常風景です。これからフィリピンに来られる方、ポケットWi-Fiの利用を考えてみられてはいかがでしょうか。